頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
大好きな……大切な人を傷付けられるのが何よりもヤダ。
あたしの怒りとは裏腹に鼻で笑う姫花。
「ってかー……もう別れた紬には関係ないでしょ?他人じゃない」
「他人なんかじゃない!風真は……彼氏の前にあたしの大切な……」
ずっとずっと大切で、変わることのない…
「幼なじみだから!」
「……あっそ。私には分からないわ」
「今の姫花には何も分からないに決まってる!」
冷たい目であたしを見上げて挑発的な態度を取る。
なんで?
いつから屈折した姫花になっちゃったの?
友達なら……少しでも教えてほしかった……。
姫花の抱えてる誰にも見えない闇を。
「私も……風真と幼なじみなら好かれたかな?」
「は?」
「だって、幼なじみって楽じゃない」
楽じゃない……
伝わってほしい時に伝わらないことだってあるんだから。