頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~



大好きな……大切な人を傷付けられるのが何よりもヤダ。


あたしの怒りとは裏腹に鼻で笑う姫花。


「ってかー……もう別れた紬には関係ないでしょ?他人じゃない」

「他人なんかじゃない!風真は……彼氏の前にあたしの大切な……」


ずっとずっと大切で、変わることのない…


「幼なじみだから!」

「……あっそ。私には分からないわ」

「今の姫花には何も分からないに決まってる!」


冷たい目であたしを見上げて挑発的な態度を取る。


なんで?


いつから屈折した姫花になっちゃったの?


友達なら……少しでも教えてほしかった……。


姫花の抱えてる誰にも見えない闇を。


「私も……風真と幼なじみなら好かれたかな?」

「は?」

「だって、幼なじみって楽じゃない」


楽じゃない……


伝わってほしい時に伝わらないことだってあるんだから。


< 183 / 281 >

この作品をシェア

pagetop