頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
苛立ちが増すあたしに追い打ちをかけるように姫花は言い放った。
「私に振り向かない風真が悪いのよ!!」
自分勝手な考えもいい加減にしてほしい。
パシッ………
気付くとあたしは姫花の左の頬をビンタしていた。
手がジワジワと痛い。
「バカじゃないの!?そんな考えのアンタなんかに渡さない!」
「なんでよ……。どうしてっ…どうして私じゃないのよっ!」
「……今の姫花は歪んでる。全くキレイじゃないね」
「うっ……っ…ひっく……」
壁に寄り掛かったまま、泣き崩れる。
なりふり構わず泣く姫花の顔は、アイラインやマスカラなどの化粧が落ちてぐちゃぐちゃ。
でも……あたし、しばらく姫花を許せそうにないよ…。