頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
ブレザーのポケットを探るとピンクのハンカチが1枚。
風真と璃玖くんで使うから……
ビリビリッ!
あたしはハンカチを半分に破く。
「はい!これで二人とも止血できるでしょ?」
「紬さ~ん!やっぱ好きぃ♪」
「嘉瀬には感謝してるけど、紬はやんねぇぞ!」
「ほーら。騒いでたらまた口切れちゃうよ?」
風真の口元にハンカチを当ててあげる。
押さえてるあたしの手に風真が大きな手を重ねた。
その手も痛々しく傷が残ってる……。
「風真がケガしてたら……あたしも痛い…」
「そんな顔すんなって。お前は笑ってろ」
「うん……大丈夫?ごめんね……」
「謝んなバーカ」
コツンとあたしの頭を軽く叩く。
その隣でニコニコ笑ってる璃玖くん。
ガラガラ!!
落ち着いてる雰囲気の中、大きく音をたてて教室の扉が開いた。