やさしい記憶

 朱鳥くんの頬が

 少し赤い。





「朱鳥、くん?」



「あっ、……えぇっと、こう言うの初めてで、わかんないけど……」



「……」



「やっぱり、……嬉しいものだ、ね」





 うわぁ……。





 照れたように

 下を向き微笑んだ顔が

 年上と思えないほど……。





「カワイイ~ッ!! 朱鳥くん、ホント食べちゃいたい♪」





 うっ……。





「えぇっ!?」





 驚く朱鳥くんが

 すぐ横にいる美里に顔を向けると



 ワザと目を閉じて

 美里がキス待ち顔をする。





「頼むから娘のいる前で、やめてよね……」





 ホントにもうダイナシ



 後でやれ!!






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