婚カチュ。
自分の可愛さをよく自覚していて無分別に微笑みかけたりするから、勘違いをする男が後を絶たないのだ。
そのくせ告白してきた相手はすっぱりと切り捨てる。
芯は男前だから、そういうところは容赦ない。つまりなんだかんだで彼氏に一途なのだ。そのせいで過去には逆恨みのようなストーカー行為を受けたこともあった。
「結婚なんていいことばっかじゃないよ。好きなこと好きなようにできないし、相手の家族との関係とかもあるしさぁ」
つまらなそうに遠くを見る希和子に、わたしは小首をかしげる。
「あれ、仲良くやってんじゃないの? カレ親と」
「うーん、向こうのおかあさん、いい人なんだけどさぁ、ちょっと心配性っていうか、いろいろ口出してくるのが、ちょっとねえ」
いまのわたしにはまったく縁のないことだけれど、嫁姑問題はテレビのワイドショーやインターネットの相談掲示板なんかでよく見かける。
希和子のところも大変なのか、と意外に思っていると、
「あたしの愚痴なんかどうだっていいんだって。それより、どうなのシイちゃんのほうは」
「どうって?」