婚カチュ。
 

「25ですけど、なんですか急に」

「25……」
 

想像よりも年下でめまいを覚えた。

若そうだけれど落ち着いているから、せめてあとふたつは年嵩だと思っていたのに。まさか松坂よりも年下とは……。
飼い犬のレオみたいに人懐こい後輩の顔が一瞬頭をよぎった。


「僕の年齢がどうかしました?」
 

顔をしかめている彼にわたしは気を取り直して質問を続ける。


「広瀬さんて血液型は何型ですか? それから家族構成とか。あ、お休みの日は何をして過ごしてます?」

「O型で――って、ちょっと二ノ宮さん、なんで僕のことを知ろうと努力してんですかいきなり」
 

険しい表情に声がつかえた。


「いや、その……し、シミュレーションです」
 

とっさに答えると彼はしかめ面を解いた。

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