銀髪姫と不良幹部
とりあえず次に行くか。


血桜が出たと不良達は聞いたはずだ。


もう襲われる事もないだろう。


「あ、あの!」


立ち去ろうと足の向きを変えていると、男の子に呼び止められた。


「助けてくれて…ありがとうございました!」


そういうと、男の子は走り去ってしまった。


ありがとう…。


お礼を言われたのはいつぶりだろう。


そうだ、最後に聞いたのは、史音に勉強を教えた時だ。


あいつ、理解力はあるから少し教えるだけでわかってたっけ…。


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