銀髪姫と不良幹部
まさか…っ。


いや、そんなはずはねぇ。


まだまだ先のはずだ。


だからこの嫌な予感も…っ。


全部違うはずなんだ…っ。


そんな私の思いとは裏腹に、ツゥ…と汗が伝う。


やべぇ…っ。


冷や汗止まんねぇっ…。


「連絡…ですか。私もお母さんに用があったんです」


ニコリと微笑む。


ダメだ、笑顔が引きつるっ。


これじゃダメじゃん!!


みんなといるためなんだ!


しっかりしろ、夕凪依亜!!


「そう。それより、顔色が悪いけど大丈夫?」


顔色が悪い…か。


それは自分が一番分かってるさ。


でも、引きつる笑顔も、額に流れる汗も自分ではどうにも出来ねぇんだよ。


< 366 / 429 >

この作品をシェア

pagetop