銀髪姫と不良幹部
「依亜は俺達の大切な人だから。依亜が悲しむ事は絶対しない」


そう言って私から離れた史音は、決意したような顔をしていた。


史音?


不思議に思ったが、次の瞬間には笑顔になっていた。


雄吾と禅の2人も笑顔だ。


3人を見て私は確信した。


大丈夫、この3人ならやっていける。


「うん。狼鬼を…頼むね」


3人はこくんと頷く。


みんなで顔を見合わせ、笑いあった。


これが最後じゃない。


また会えるから。


だからその日まではさようならだ。


「「また会える日まで」」


私は頑張れる。


みんなの笑顔と言葉が勇気と元気をくれたから。


私はみんなに手を振り、搭乗口へと向かう。


後ろは振り向かない。


…泣きたくなるから。


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