血よりも愛すべき最愛


拒否は前座に過ぎない。口は抵抗の意、腕は欲求の縄。婦人の腕は男の腰に回っている。



男の息遣いと舌使いのみで、下部が湿るようだ。いっそ、指で触れても欲しいが――


「ふ……んん!」


いきなり口を塞がれた。


筋張った男らしい手に、僅かながらオイルの匂いもした。酔いしれる前、金の目に見つめられ――いや。


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