溺愛†マドンナ
眉間にシワを寄せて、ギンッとオレを睨みつける立置に、オレは世那達にバレない様に口パクで囁いた。


『いつまでもいい気になんなよ』


「………っ、チッ!」


「えっ!?秀悟舌打ちって……あ、バイバイ剣君!!」


かなりオレを邪険に扱っているらしい立置は、苦々し気に世那を連れてA組へ。


鎌松と萩里も、慌ててついて行った。


「さてと………頑張りますか」


そう呟いた後、トイレも済ませ、配られたテスト用紙を後ろの生徒へ回す。


「では始め!!」


テスト監視役の教師の合図で、一斉にテスト用紙を捲る音がした。
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