溺愛†マドンナ
オレが知ってる中で世那が“剣君”と呼ぶのは1人しかいない。


アッシュゴールドの髪に、両耳に開いたピアス穴。


冬の王の異名をとる程強くて冷酷なヤツなのに、最近オーラが優しくなった上に笑顔が増えたと言われているあの男………!!


「剣……?お前、剣 力也に宿題見て貰ったのか?」


オレが低い声で囁く様に言うと、世那は一瞬キョトンとした後、パッと両手で口を押さえた。


ここ最近オレは忙しく、剣と言い合っていなかったから、オレが剣と仲が悪い事を忘れてつい喋ってしまった様だ。


「え、イヤ、あの、剣君が………ッ」
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