溺愛†マドンナ
耳元で囁かれた為か、世那はくすぐったそうに肩を竦めた。


「言、言ったけど、言われなくても今までずっと一緒にいたじゃない!!何を今更言ってるの?」


たどたどしく答える世那は、何も分かってない。


オレが自分に対して、どんな気持ちを抱いているのか。


オレがどれだけ剣の存在に敵対心を持ち、同時にどこかで怯えているのか………


「アイツの事なんか、考えるなよ……」


愛しさ・イラ立ち・焦り……様々なものを制御しきれなくなったオレは………


――――チュッ…


世那の前髪を掻き上げて、オデコにキスをしていた。
< 336 / 503 >

この作品をシェア

pagetop