溺愛†マドンナ
「ごめんはよ……声かけたかったんだけど、ヤンキーに成り下がったオレに声かけられたら、お前が迷惑なんじゃないかって考えたら、出来なかったんだ」


「め………迷惑なワケ無いじゃない……」


「イヤ……これは建前か。オレ本当はお前に怖がられるのが嫌で、逃げてただけだったのかも……本当にごめんな、はよ」


緋ノ戸君は一生懸命、泣きじゃくるはよをあやし続ける。


その姿からはケンカの実力校内No.2の面影なんて全然感じられず、まるで転んでしまって泣いている小さい妹を慰める、優しいお兄ちゃんみたいな雰囲気を漂わせていた。
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