溺愛†マドンナ
アイツが泣いてる時も、怒っている時も、励まし、宥め、いつでも力になれる存在でいたかったんだ。


ずっと大切に見守り続けて来た女の子を、校内トップクラスの有名人なのに2年の5月まで知られてなかった剣なんかに、簡単にやれるか。


「来るなら来いよ……剣 力也」


教室の誰にも聞こえない、小さな声で呟く。


それからどうにか剣の事を頭から追い出し、授業に集中したのに………


2日後の水曜日、まさかの事態が起こった。


―――
――――
―――――…


「じゃあね、秀悟!勉強頑張ってね!!」


「おお。気をつけて帰れよ」
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