君が嘘をついた理由。


きっと、今日見たようにいきいきしながら授業してるんだろうな。

「そっか。文系か・・・」

自己完結してしまった私に

質問の意図がつかめない宇戸君は眉をひそめる。


「あ、ごめん。ただ聞いてみただけなんだ、気にしないで」


「や、別にいいんだけど・・・」


「ごめん」


訳わかんないよね、ごめんね。

発した謝罪の言葉を最後に、沈黙になる。

―――きっと、売店でお土産を購入した人たちも戻ってきているのだろう。



エレベーターがこの階に着いたことを知らせる音が頻繁になり、そのたびにがやがや騒ぎながら遠ざかっていく声が聞こえる。





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