君が嘘をついた理由。
「すみませんでした」
「ん。行け」
視線で促され、もう一回軽く頭を下げて歩き出す。
やっと部屋だ……!これでもう安心。――そう思うのは、まだ早かった。
「・・・あんまり心配かけさせんなよ、子猫ちゃん?」
「---!」
背後から聞こえた声は、
しっかりと耳まで届いて。
どんな気持ちで、
どんな顔で言っているのか
背を向けている私にはわからないけれど、
驚くには十分な力を持っていて。
軽くビクッとしたけれど、気づかれていないはず。