君が嘘をついた理由。

陽太のおかげで、辛かった毎日が心地よくて、穏やかで幸せで。楽しかった、って。


あなたの優しさに掬われた、って。

あなたが、好きです、って。


あなたに、会いたい。

いつも通っている病院への道が


こんなに時間がかかるなんて知らなかった。


いつもより長く、長く感じた。

流れていく景色を見ながら、はやる気持ちを抑えて、


まだここなんだって何度も思って。


何て言おうか。


言いたいことは

感謝の気持ちはいっぱいあるんだけど

順番が良くわからなくてまとまらなくって。


結局、どれだけ考えても本人を、陽太を目の前にしてしまうと

言えなくなってしまうんだろうなって。


それでも、何も考えないのは落ち着かなくて。






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