極上の他人


私が前を向いて、笑って、強く、元気に、そして、時には涙して。

そんな毎日に身を置きながら、輝さんを愛している。

存分に愛しながら、愛されている。

それはなんて素敵なことなんだろう。

ただ愛されるのではなく、自分が愛する人から愛されるという奇跡の素晴らしさは、それを得てようやく気付くことができる。

そしてその奇跡を手放すことがないように、人はどんどん強くなり、愛される喜びを感謝するようになる。

体に残る幾つもの赤い花は、愛されることを感謝する気持ちを忘れないようにと教えてくれる。

「輝さんに抱かれていると、生きているんだなって感じる」

ふと呟いた私に、輝さんは一瞬息を止めた……ように、「うっ」とうなった。

相当驚いたようだ。

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