極上の他人



余裕に満ちる瞳はとても優しくて、やっぱり私をきゅん、とさせる。

自分に自信が持てなくて、悩み事のワゴンセールのような今の私を、それでも大切に思っていると伝えてくれる……勘違いじゃないことを願うけれど。

そんな輝さんに、今も、というよりずっとやられっぱなしだ。

「どうした?」

「え?ううん。輝さんのことが、今も好きだなって……あ、ちがっ、嘘、あ、嘘じゃないけど」

思わず口を突いて出た本音に、慌ててしまう。

輝さんの側にいると、どうしても心が柔らかくなって、ガードが甘くなる。

口にすれば照れるとわかっている思いも、するりと声に出してしまう。

もう少し大人になって、ちゃんと考えて言葉にしなきゃと、落ち込む私に、輝さんは大きく笑顔を見せた。

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