極上の他人



「史郁がこうして俺の腕の中にいることが特別で、極上なんだ。史郁は余計なことを考えずにひたすら笑って悩んでろ。まあ、言われなくても悩みは尽きないようだけどな。
あ、この部屋で大の字になって泣いてる姿も可愛かったぞ?」

「だ、大の字って……そんなのウソだ」

恥ずかしくて大きな声で反論する私に、輝さんはははっと笑い声を上げた。

ウソじゃないぞと口にする輝さんのその胸を、何度かドンドンと叩いていると、身体を揺らしながら、抱きしめられる。

「大の字になって悩みに悩む史郁も、俺の事が大好きでどきどき真っ赤な顔をしている史郁も何もかも、俺のものだ。店のオープンなんてどうでもいいくらい、史郁を愛している旦那がいるんだから、存分に悩んで苦しんでいいぞ」

輝さんの柔らかな唇が、私の首筋を優しく動き、熱い吐息に混じった愛情を落としていく。

震える体を我慢できない。

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