ふわふわな恋。
空気が澄んでる…。
学校のマップにはここ書いてないよね?
ここは一体どこなんだろう?
癒しの場所かな?
誰かの所有地?
うろちょろしていると再び向こうから猫のニャーという鳴き声が聞こえた。
あたしは扉に近寄り、
「猫ちゃん?どうした…」
「わ…」
扉の向こうには猫を抱えた
優くんが立っていた。
「ゆ…優くん?」
優くんはあたしのことを見て目を見開いている。
腕の中には猫ちゃん。
猫ちゃんは気持ち良さそうに優くんの腕の中で眠っている。
優くんとあたしの間に気まずい雰囲気が流れる。
えっと…
「あ、ねえ見て!ここ!」
あたしはとっさに、この綺麗な場所へ優くんを引っ張った。
「綺麗じゃない?ここ!」
優くんは周りを見つめながら猫を地面に戻した。猫は目を覚まして桜の木の下に腰を下ろす。
「…知ってるよ」
優くんは桜の木の下へ猫と共に腰を下ろす。
え…しってたの?