僕等、リア充撲滅部!
ババァはこのとおり、働いてて

ほぼ帰ってこない

「...コンビニ行くか」

俺は外に出てコンビニに向かった

しばらく歩くと占い師に声をかけられた

「ちょいと、そこのお兄さん
 占ってかないかい?」

インチキくさいばぁさんだった

「金、ないんだ」

「無料でいいよ
 今日で最後だからねぇ」

しゃがれた老婆はそう言った

「なんで最後?」

「歳だからねぇ... 
 体が持たないのさ」

「ふうん、ま、やってこうかな」

俺は老婆の前にしゃがんだ

「私の目をじっとみててね」

老婆は俺を見つめ続けた

「ふむふむ、あんた今、悩んでるね
 皆、進路は決まってるのに
 自分は決まってなくて置いてけぼり...」

な、なんで...!?

「ははッ、“何でわかった?”って顔してるよ
 お兄さん」

乾いた笑い方をした

「ばあさん、すげぇな!」

「これでも占い師だからねぇ
 昔は有名だったさ」

老婆は懐かしそうに目を細めた

「じゃあさ、俺、進路どうなる?」
< 297 / 325 >

この作品をシェア

pagetop