澪ちゃん恋をする


「あ~気づいてないのか」



「え?」



先輩は顎に手を添えながらう~んと考えている格好をした。

な、なに?あたし、なんかした?



「いや、こっちの話だよ。澪ちゃん」



先輩は意味ありげにははっと笑った。



てか、澪ちゃん…

澪ちゃん?

…澪ちゃんっ!!!!!





「なななななな名前!!」



あたしは学習することなくどもりまくった。

でもそれよりなんで名前知ってるの!!?



「この前、一緒にいた男の子が『澪』って呼んでたから…。合ってる?」



先輩が笑いながらそう言った。

あ、そういうことか。

ビックリした。



「1年3組の佐伯澪です。昨日はありがとうございました。」



あたしは簡単な自己紹介とお礼を言って頭をさげた。



「いえいえ、どういたしまして」



そう言って先輩はニコッと笑った。

そ、その笑顔…かっこよすぎです。

< 112 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop