澪ちゃん恋をする


「ごめんな。この子、俺のツレなんだ」



ドキッとあたしの胸が鳴った。

この声、聞いたことがある。

てか忘れるわけない。

そう思って声がしたほうを向くと……





高岡先輩がいた。




「ちっ!男いるなら早く言えよな」



不良の人たちはブツブツ言いながら離れて行った。



「大丈夫?」



先輩があたしの顔を覗き込んで聞いてきた。

いきなりの顔の近さにあたしはビックリした。



「ははははははいっ!大丈夫ですっ!!!」



そう言ったあとに激しく後悔した。

あたしのばかぁ!!

めっちゃどもってしまった!

恥ずかしいっっ!!!



「ははっ!良かったよ。それにしてもよく絡まれる子だね。」



先輩はどもったことを気にすることなくそう言った。

え?どういうこと?



「絡まれる?」



そう聞くと先輩はキョトンとした。

< 111 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop