夕凪に映える月


な、なによそれ!!
なんで私があっちゃんを翻弄してるのよ!!


「意味わかんない!!」

「…は??」

「なんで私がこっちゃんと仲良しだと、あっちゃんを翻弄させることになるのよ!」


私と誰が仲良くしようと、そんなのあっちゃんには関係ないじゃない!!


変な話、私とこっちゃんが仲良かろうが、仮に付き合うことになったとしてもだよ??


あっちゃんには全く関係ないコトでしょう!!?




「私が誰と仲良くしようと、誰と付き合おうと、あっちゃんには関係ないでしょ!?」



自分だって風香さんっていう大事な人がいるくせに、なんで私が他のオトコの子と仲良くしちゃいけないのよ!!



カレに強く掴まれた左腕をブンっと振り切って、その場に立ち止まって、強く強くあっちゃんを睨みつけると


「……ナギ………。」


驚いたように彼は私をじっと見つめる。




「あ、あっちゃんは私のお兄ちゃんでしょ!?お兄ちゃんなら…私のプライベートに首突っ込まないでよ!!」





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