私はまだ、ガラスの靴を履く勇気がない。



ステージに立つ。




上から生徒たちを見ると、物珍しそうにこちらを見るたくさんの目線。


苦手だ……。




私はその視線から逃れようと正面を見た。






大きく深呼吸する。








しかし、第一声が発されないまま、私の挨拶は終わった。



また、ざわめく生徒たち。





私じゃない。私を見て騒いでいるんじゃない。







じゃぁ、……誰?
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