続・危険なキス
「え、ちょっ……紫乃ちゃん、何かあったの?」
店長とは違って、あたしの顔を見た瞬間、すぐに異変に気付いた美香さん。
すぐにハッとして、無理やり笑顔をつくった。
「なんでもないですよ。
ちょっと寝不足で……」
「ならいいけど……。
睡眠不足は、お肌の大敵!だからね。
まだ若いからって油断しちゃダメだよ」
「はい」
子どもをしかるような口調であたしに忠告すると、美香さんは布巾を濡らしにキッチンへ向かった。
最初、先生が急に別れを切り出したのは、美香さんが何か噛んでるのかと思った。
だけどあんな様子の美香さんが、まだ裏で何か関わっているようには到底見えない。
だからこそ、今の状況を美香さんに相談するわけにもいかなかった。
「………ほんとに…なんで……」
思い出しただけで溢れてきそうな涙を堪え、
なんとか笑顔をつくって接客をした。