続・危険なキス
「………聞き…ました……。
川崎さんの……お姉さんのこと……」
先生はさらにピクッと眉を動かすと、あたしから目を逸らした。
だけど構わず、言葉を続ける。
「川崎さんのお姉さんは……」
「やめろ」
「雨の日に……」
「やめろっ!!」
「事故にあったんですっ……!!」
先生の制止を聞かず吐き出した言葉に、先生は目を大きく見開いた。
あたしはゆっくりと先生に近づき
ベッドに座り込む先生の前に立った。
「自殺なんかじゃ…ないですよ……?」
「……」
「先生のせいなんかじゃ、ないです」
ゆらゆらと揺らぐ先生の瞳。
この瞳の奥で、どれほどこのことを思い悩んでいたんだろう。
先生のことを想うと
胸がきりきりと痛む。