続・危険なキス
番外編 敵いません
前編
「聞いた?
1年に、超美人な子が入ったって」
「聞いた聞いた!今日の新歓来るんだろ?」
「ああ。俺、攻めていい?」
「てめぇには絶対無理だよ!!」
季節は春。
4月1日。
あたしは希望のT大学の入学した。
オリエンテーションが始まり、
サークルの勧誘の嵐。
あたしはなんとなく気になった、ジャズサークルの新歓に顔を出すことにした。
「すごいねー!大学生って一気に大人って感じがする!」
「うん……」
「でも、紫乃ちゃんも十分溶け込んでるけどねっ」
あたしの隣で、大学という雰囲気にキラキラと目を輝かせているのは、入学式の時、たまたま席が隣だった宮田沙樹(ミヤタ サキ)ちゃん。
麻衣子となんとなく雰囲気が似ているような……
だけど麻衣子よりもどっちかっていうと、ボーイッシュな感じの子だ。