続・危険なキス
 
多分、前の俺なら、
これくらいのレベルの女だったら、わざと挑発するような言葉を言っていたかもしれない。


きっとこっちのロングヘアの女をお持ち帰りってとこだな。


けど、正直今の俺にとって紫乃以外の女は
ただの虫けらと同じようにしか見えない。



「あ、そう。
 じゃあ」


と、誘うこともせずに立ち去ろうとしたけど、
それをすかさず、ロングヘアの女が袖を引っ張った。


「もしよかったら、このあともう一軒行きませんか?」


上目遣いと、猫なで声。

狙いすぎだろ。


すでに紫乃が家に帰っていることから、早く帰りたい気持ちでいっぱいで
引き留めようとするこの女どもがウザいとしか思えない。


だから、相手に向かってにこっと微笑むと、




「俺、美人にしか興味ないから」




と言ってやった。
 
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