続・危険なキス
 
「すげぇキザっぽくて、嫌なんだけど……」


そう言いながら、奏人はあたしの前に行き、
テーブルの上に置かれた花束を手に取る。


そしてそれを、あたしの前に差し出した。



「思いきりサプライズなことしようと思ったけど、何も思いつかねぇから……。

 とりあえずこれ」


「あ……あり、がとう……」



あたしにとっては、十分すぎるほどのサプライズだ。

あの奏人が、バラの花束を用意するなんて……
いったいどんな顔をして、買いに行ったんだろう……。



「4年間、よく頑張ったな」

「…っ」



ふわりと微笑むその顔に、
今さらながら、大学の思い出が感慨深く感じてしまう。

みんなといる時よりも、奏人といるときにそう思うなんて、おかしい話だ。
 
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