続・危険なキス
 
「え?」


美香さんから吐き出される先生の名前に、あたしは驚いて振り返る。

先生は一瞬眉をしかめるものの、近くにより、美香さんの顔をしっかりと見た。


その瞬間、切れ長の目が大きく見開く。






「美香……」






ドクン……と、心臓が大きく跳ね上がった。


感じたことのない不安があたしを襲う。



(初めて付き合った人なんだけど、彼、すごいモテる人で、周りの女子の妬みとか受けて……
 一番最悪な形で、彼を傷つけちゃったの)


(俺のせいで彼女はいじめにあって、自殺未遂まで起こした……)



二つの言葉が組み合わさる。


もしかして……

美香さんは……。

 
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