金色・銀色王子さま
だいたい女子の飲み会はガールズトークが中心。
積極的な香織はまた新しい出会いの場に顔を出したみたい。



「でさ、こないだ友達に誘われて合コン行ったんだよ。5対5でさ。いいなぁ~って思う人はいたんだけど、話すとタメなのになんか子供っぽくてさ」

「香織が大人すぎるんだよ。男の人の精神年齢は実年齢より2歳下とか聞いたことあるし」

「やっぱそうだよね~。だからってさ、うちらより上って言ったらもうアラサーだし。年下の方が可愛く見えたりするんだよね」




しみじみそう言いながら香織はすでにビールをおかわりしている。入店して30分、もう3杯目だ。


「早いよ香織」

「明日休みなんだからいいの~。麻衣も飲みなよ、こないだみたいにさっ」

「あれは反省したくらいよ。飲みすぎで寝るなんて」

「まぁー今日は私が誘ったし、麻衣の引っ越し祝いとしておごるから。遠慮しないでね!」



そう言い、頬を赤らめた香織はご機嫌で手をあげるとマスターに中ビールを追加した。


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