キミの誘惑



「じゃあ、先帰ってるね」

「うん、ばいばーい」

ユメは試合が終わってからすぐに帰った

私は、「まだかなぁ、遼君」

遼君待ち。


校門に寄りかかり、過ぎ行く人の顔を見る

観客だったりサッカー部員だったり

でも、なかなか遼君が出てこない


直接、「お疲れ様」って伝えたい

初めてサッカーしてるとこ見たけど、いつもと違った表情もあって
ちょっと見直しちゃったな・・・・・・

「あれ、どした?」

「あ、幸樹!お疲れー」

「帰んないの?・・・・・・あ、遼待ち?」

「あぁ・・・うん、まぁ」

「遼ならもう少ししたら来るぜ」

「うん、ありがとう」


そういえば、遼君のプレイ見てたから
幸樹の応援あんまりしなかったかも・・・・・・

ごめんね

幸樹の姿が見えなくなって数分後、見慣れた彼が校門に立つ私を捕えた


「・・・・・・先輩?」

少し驚いた表情の遼君

そりゃそうだよね、私が待ってるなんて知らなかったんだもん


「お疲れ様っ、遼君」

「・・・・・・待っててくれたんですか?」

「うん」

「言ってくれればもっと早く来れたのにっ・・・・・・」

「いーよ、別に。勝手に待ってたんだし」

「送ります、先輩」



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