LOVE&FANTASY 嗚呼、結婚!(加筆修正版)
 そんな強気な里美を見下すような眼差しで、真吾は自分の正直な気持ちを言い放つ。


「バーロ、勝手に決め付けんなよ。俺はアンタと一緒になるなんて毛頭ねえよ」


「でも前に、真吾は私と結婚するって約束したわよね?」


「してねーよ」


「いや、しているわ」


「してねーよ。俺は考えておくよ…って返事しただけだろうが?」


「そんなハズはない! そんなハズは!」と里美は怒り心頭。


 悲しげな顔をする里美を前に、真吾は困った顔をした。


「大体さぁ、アンタが自分でドンドン勝手に決めたんだろう? こっちはまーだ、心の整理さえも付いていなかったのによ。あの時はホント、困ったよなぁ」





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