LOVE&FANTASY 嗚呼、結婚!(加筆修正版)

又、嫌われちゃった

 教会を後にした里美は1人、悶々とした気持ちでトボトボと歩き始めた。


 里美の瞳に焼き付いているのは、新婦美穂嬢の姿だった。


 純白のハットネックタイプのウェディングドレス姿…


 悔しいけど…


 衣装は素敵だし…


 美穂嬢にはとても良く似合っていた。


 本当なら私があの衣装を着飾って、あそこに立っていたハズ。


 里美はこう、強く思うのだった。


 バーン!


 里美は悔しさのあまり、フェンスの手すりを叩いた。


 ♪♪♪♪♪♪♪♪


 里美のスマホが鳴った。


 メール受信の着信音である。


 画面を開いた里美は、余計にさえない顔をした。


「峯島浩二…、あの男か…」

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