愛し*愛しの旦那サマ。

「―…ねぇ、幸代」

「うん?」

「アンタ、幸せ?」

「うん、もちろん」

「本当に幸せ?」

「不幸そうに見える??」


世界で、いや、宇宙で一番大好きな臣くんと結婚できた私が幸せで無いわけないでしょう。

私のこの幸せに満ちた顔が理沙子には見えないのかしら?


「だって、結納でツーショット写真撮ってくれない男とか、初めて聞いたよ」

「だって、臣くん、写真好きじゃないほうだし」

「しかも、アンタら結婚式もしてないでしょ?」

「だって、臣くん目立つの好きじゃないほうだし」

「せめて、結婚写真くらい撮りにいけば?」

「だから、臣くんは写真が好きではなくてぇ―…」


そこまで会話を続けると、


「いくら顔が良くて経済力あっても、私はムリ」


理沙子がきっぱり言う。

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