愛し*愛しの旦那サマ。
話は反れたけど、とりあえず、結婚式を挙げたい願望や写真を撮りたい願望がないわけではナイ。
ないわけではない、というか、むしろ、ある。
もぉ、臣くんと戸籍上夫婦になれた上に結婚式まで挙げてもらえるなんて考えたら、感動で涙がちょちょぎれそうだ。
だけど―…
「臣くんが乗り気じゃないから、無理にとまではいいの。臣くんとの披露宴とか妄想しただけで、三日はご飯食べなくてもイケそうだし」
そんな私のマジメな答えに、
「はいはいそーですか。あんたがいいなら、もーいいません」
理沙子からは、しらけた口調が返ってきた。
何だかワケわかんないけど、理沙子に勝った気がした。
理沙子の指摘に私の臣くんへの愛が勝利した気分だ。そんな気分に浸っていると、
「あー、もうこんな時間だ。じゃあ、もう帰るわね」
理沙子が立ち上がった。
「えー、もう帰るの?もっとゆっくりしていけばいいのに」
「いや、スーパーとか色々寄って帰らなきゃいけないし、夕飯の準備もあるから、そろそろおいとまするわ」
理沙子の言葉に、おお、主婦的発言ダナ~、と無意味に感動してみる。