愛し*愛しの旦那サマ。


幸代キッチンなう。圧力鍋で牛スジ肉の赤ワイン煮込みを作り、リクエストにはなかったけど、お野菜たっぷりサラダも作りましょう。

“銀恋”をフーンフフーン~♪と鼻歌にしながら、愛情を込めて夕食を作ったのでした。



そして、臣くんが帰宅したのはPM20:01。

“ガチャッ―…”

と、鍵穴にキィーをさす音が聞こえると、私はダッシュで玄関へと飛び出し、お出迎えの体制をとる。

ガチャリ、と、ドアが開くと、


「おかえりなさ~い!!」


満面の笑みで仕事帰りの臣くんをお出迎えする。ついでに、


「今日も一日、ご苦労サマ、愛してるスキスキ」


そんな愛の告白も忘れずに。

一緒に暮らし始めて、初めて仕事から帰る臣くんを出迎えた日は、クラッカーを鳴らして出迎えたんだけど、なかなか音がうるさくて、近所迷惑になるので一日で却下。

次の日は折り紙を細かく正方形型に切って、紙ふぶきを作って出迎えてみたんだけど、これまた片づけが面倒で、仕事帰りの臣くんを眺める貴重な時間が減ってしまうことに気がついたので、結局それも却下却下。


色々と考えた結果、最終的には満面の幸代スマイルでお出迎えをするということに落ち着いたのだ。

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