愛し*愛しの旦那サマ。
な、なぜ……?
なぜに秘書藤枝が臣くんと一緒のタクシーでここまで帰ってくるの??
ボーゼンと突っ立っていると、
「すみませ~んっ。月曜日にちゃんとタクシー代お返ししますねぇ」
「別にいらない」
「ダメですよぉ。こういうことはちゃんときっちりしておきたいんです~、私」
臣くんと秘書藤枝のそんな会話が聞こえてきた。
ブォォォ~ッ、
と、二人が乗ってきたタクシーが走り去る。
まさかまさかの出来事に、幸代。ただただ石のごとく。
すると、
「あ~」
と、藤枝、憎らしいけど可愛らしい声で、
「奥様ですよね~?」
私の存在に気がつく。