愛し*愛しの旦那サマ。
「うおー、ちょーリッチなマンションじゃん?っていうか、初訪問なんですけどー」
「……よく迷わずに来たね」
「だって元ジモッティーだしー」
「じ……じも?(ナニソノ言葉……)」
「元地元ってことー」
「……ナルホドネ」
幸江の放つ独特なパワーに押されながらも、とりあえず、リビングへとご案内……
そして、メタリックピンクのキャリーケースを置くと、
「おねーちゃん、ノドかわいたー」
と、ドサッとソファーへ座る幸江。
そんな妹に、若干の怒りに震えながらも、朝おとしたアイスティーを出してあげる心優しい姉。
「はい、どーぞ」
「はい、どーも」
渡したアイスティーをグビグビ一気に豪快に飲み干す佐藤幸江、十八歳。
で、
「一体、超急に何しに来たの?」
とりあえず、聴取いっとこう。