愛し*愛しの旦那サマ。


「……で、ディカ……その怜央って彼氏は同じ歳のコ?」

「うん。高校は別だったけど、同じ歳……っていうかぁ、もう彼氏じゃないしー元彼氏だしぃー」

「ふ~ん。で?アンタ、それを目撃して現行犯で捕まえたの?」

「そぉ。アッタマきたから、そのままラブホの中まで追いかけて、アイツらが暢気に部屋選びしてるとこに乗り込んで跳び蹴りかましてやったよー」

「跳び蹴りね……(ジョージノ時ハ、ソコマデデキナカッタワ)」

「今思うと跳び蹴り一発じゃ全っ然気がすまないよー」

右ストレートと左フックしてスクリュードライバーかましてやれば良かったぁーっ!


と、ダークな表情で言う妹。

そんな怒り覚めやらぬ妹に、


「まぁまぁ、私なんて正月風邪ひいて初詣にも行けなかったし、お守りも買えてないのよ?」


そう、言葉をかけるも、


「それ全然フォローになってないしー、どーせなら、もっと心に響く言葉プリーズ」


と、生意気に言われてしまう。


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