愛し*愛しの旦那サマ。

そして、


「あなたー、おかえりなさーい。本日はジャケットとネクタイもお預かりさせていただきまーす」


と、臣くんのジャケットとネクタイに迫る幸江の魔の手を、


「ちょーっと、まったぁっ!ストップっ!」


阻止するべく臣くんと幸江の間に割り込む。


「こればかりは絶対にダメっ!臣くんのネクタイさんもジャケットさんも声を大にして私を指名してるのっ!愛する幸代に受け取って欲しいって!!」

「えーっ、臣くん、その指名ホントー?」

「……幸代のお得意の思い込みと重度の妄想だから、軽く受け流しておくのが最良」

「まじ?おねーちゃん、重度の妄想族系?なんだか同情するからー、ネクタイとジャケット預かる権利、譲ってあげるーっ」

「……」


お、

臣くんまで、ヒドイッ……!!


でも、無事に愛する臣くんのネクタイとジャケット受け取る権利をシシュしたし。

まぁ、結果オーライね。(←前向キ)



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