愛し*愛しの旦那サマ。


『実は……い、いや、やっぱり……申し訳ないんやけど……臣くん……いるかな?』

「?いるけど、臣くんに用事なの??」

『まぁ……そうなんやけど……臣くんに代わってもらっても……いい?』

「??はいはい、ちょっと待って」


実父が臣くんに一体、何の用事??

そう思いながら、


「臣くん、ちょっとごめん、お父さんが臣くんと話したいって」

「幸代の父さん?」

「うん。用件はわかんないんだけど」


受話器を臣くんへと渡した。


―三分後―


ピッ、

と、受話器の通話ボタンを切った臣くんに、


「父さん何の用事だったの?」


早速、尋ねると、


「今夜、一緒に飲みに出てほしいとか言ってたけど」

「ふ~ん……なんだ、」


何だそんなことか~、

って、ちょっと待て。


ゴールデンウィーク、愛娘の婿に、まさかの飲みへのお誘いっ……!?


「な、何それっ!大体、父さん、結婚式出席の為にこっちに出てきてるんでしょっ?!何で……」


何で、それが臣くんを飲みに誘う展開になるわけっ!?


話の流れに、物凄ーく納得がいかない私は再度、受話器を手に取り、早速父の携帯へコール開始!


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