愛し*愛しの旦那サマ。

そして―…


「ごめんなさい……」


勝手に色々想像して、自分をコントロール出来なくて、勢いでタクシーに乗ってしまったことへの、


“ごめんなさい”


「わ、私……ほんと、勝手に想像して泣いちゃって……臣くんの手、振り払って……」


ごめんなさい、

ごめんなさい……


何だか、何度言っても足りない気がして、その言葉を繰り返すのに、“ごめんなさい”を伝える度に、


「っ」


また、涙が溢れてしまって―…


「ご、めんなさ……」


また泣いてしまってることへの、ごめんなさい。


もう。

これじゃあ、何度謝っても足りない。


「……っ」


零れる涙。


ホント、私ってば情けない。

せめて、早く涙を止めないと。


そう思って、ゴシゴシと力いっぱい、溢れる涙を拭っていると―…


「幸代」


臣くんが私の名前を呼んだ。

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