愛し*愛しの旦那サマ。


「聞きたいですか?」

「聞きたいから聞いてるんですが」


もぉ~、こんなやりとりはいいから、さっさと語ってちょーだいっ!


そんなイライラを込めて、Fを見ていると、


「あの日、私と櫻井先生ともう一人、末永っていう弁護士の先生とで、飲み会の後にタクシーに乗り込んだんです。けど、末永先生が忘れ物をしたみたいで、すぐに降りてしまって―…」


と、一番重要な件についてやっと語りだしてくれたF。


「ちょうど後部座席が櫻井先生と二人になったんで、これから飲みなおしませんか?って、言ってみたんです」

「飲みなおす、って……」

「勿論、私の部屋で二人でって意味です」

「……」


もぉ……

ヒトの旦那に何言ってんの??


勿論、臣くんがそんな誘いに乗るような男じゃないことは十分すぎるくらいにわかってる。

けど……

けれどもね、私に対する突っかかりの理由にしても、臣くんへの言動にしても、


このオジョーサン、ホントのホントに許すまじなんだけどっ……!



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