愛し*愛しの旦那サマ。

とりあえず、


「ただいま帰りました~…」


ミュールを脱ぎながら帰りましたアピールをしてみる私。

だけど、


「……」


臣くんからの応答ナシ。っていうか、リビング静かだし。


えー…

臣くん、家にいるよね?

まさか私の捜索に??

まさかね……

おそるおそるリビングのドアを開けてみると―…


ソファーに座って新聞を読んでいる臣くん。


「メ、メール届いた、よね?ごめんね、遅くなって……えっと―…」


うーん……

何て説明しよう。

と、少し悩んだ末、


「つい、気になる雑誌の記事を立ち読みしていたら、予定外に遅くなっちゃって―…」


Fのことは、色々と腹は立つけど、臣くんには言わないでおこう。

これは決してFに気をつかってのことではなくて、あくまでも臣くんの今後の職場環境を考えてのこと……


「申し訳ないです……」


と、深々と頭を下げて私。

すると、臣くんは読んでいた新聞を閉じ、ミニテーブルに置いて、


「それにしては遅すぎ」


なんだか不機嫌な声……



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