愛し*愛しの旦那サマ。
籍を入れて、このマンションに移り住む前から、幸代とは一緒に暮らしていた。
大学入学以降、ずっと一人暮らしをしていた俺はもともと朝食をしっかりととるタイプでもなく、缶コーヒー一本ですませることなんてざらだった。
だけど、幸代と一緒に暮らすようになってからは、彼女がほぼ毎朝しっかりと朝食を用意するものだから、それを食べないわけにもいかず、何時の間にか一緒に朝食を摂ることが日課になっていた。
それに、彼女が会社勤めだった時も休日が重なっていた為、お互いに特別な用事がなければ、自然と一緒に過ごしていたわけで―…
今日の様な状況に空虚さを感じてしまう、というのは大袈裟かもしれないが、それに近いものは感じてしまう。
まさか、あの日。
恒例のごとく塚本に無理矢理呼び出された飲み会で、自分をこんな気持ちにさせる相手に出会うとは思ってもみなかった。
そして時々、あの日から始まった彼女との出来事を柄にもなく思い返してしまう自分もいる。