愛し*愛しの旦那サマ。


『さすが臣~、愛してるよ~』

「言う相手が違うだろ」

『え~、臣に伝えれば、ちょっと満足するんだけど~』

「……勝手にしろ」

『それじゃあ、後ほど勝手におじゃまするからヨロシク~』

「……じゃあ、切るぞ」


こういう風な切り替えしをしてくるところは、幸代と共通するところがある。

いや、どちらかというと幸江ちゃんに近いかもしれないな……

そんな事を思いながら、受話器を置いた。

そして、ダイニングテーブルに戻り、再び朝食を食べ始める。

並べられていた品、全てを食べ終えた後は、とりあえず食器をさげ、ソファーに座り、テレビのスイッチを入れる。

映像に合わせて局アナが読み上げる一週間分のニュースを耳に入れながら、こんな日曜の朝は何時ぶりだろうか、

と、ふと、そう思う。


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